夕凪先生が担当する「音楽」の授業、補習、特進コースで出題された問題をもとに、「音楽」に関する雑学を書いていきます。記事は分野ごとに見出しを付けて、随時追加します。
各分野の記事を、新しい順に掲載していきます。時々チェックしてみてください☆
楽器
楽器に関する雑学です。
2024/10/09掲載
モリンホール(馬頭琴)
モリンホールは、モンゴルを代表する弦楽器です。弦の本数は2本で、弦をこすることで音を出す擦弦楽器の一種です。「モリンホール」とは、モンゴル語で「馬の楽器」を意味しますが、中国や日本では「馬頭琴」という名称で知られています。
この楽器については、小学校の国語の教科書に掲載されている物語「スーホの白い馬」で知ったという方も多いでしょう。
大正琴
1912年に発明された大正琴は琴の一種ですが、その形状は二弦琴を元に、タイプライターのキーにヒントを得て作られたと言われています。琴でありながら鍵盤をもつため、正確な音を比較的容易に出せるということで、家庭用楽器として大正時代に流行しました。
ヴァイオリン属の楽器
ヴァイオリン属の弦楽器には、小さい方からヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの4種類があります。楽器によって音域が異なりますが、形状や構造などに共通点が多く、16世紀以降の西洋音楽においては重要な楽器とされています。
日本の音楽
日本の音楽に関する雑学です。
2024/10/09掲載
美空ひばり
美空ひばり(1937~1989)は歌謡界の女王と呼ばれ、日本を代表する歌手のひとりです。9歳で少女歌手としてデビューした頃から天才と呼ばれ、52年という短い生涯に、歌謡曲をはじめ、舞台、映画、テレビでも活躍しました。レコーディングした曲は1500曲を数えます。
シングルレコードの売上順に代表的な曲を挙げると、「柔」(1964年)、「川の流れのように」(1989年)、「悲しい酒」(1966年)、「真赤な太陽」(1967年)、「リンゴ追分」(1952年)などがあります。没後に女性初の国民栄誉賞を受賞しました。
蛍の光
日本の唱歌として知られる「蛍の光」の原曲は、スコットランドの民謡「オールド・ラング・サイン」(Auld Lang Syne)です。作曲者は不明ですが、スコットランドの国民的詩人といわれるロバート・バーンズ(1759~1796)が作詞したもので、稲垣千穎(1845~1913)が訳詞を手掛けました。1881年には尋常小学校の唱歌として採用されています。
第二次世界大戦中、日本では米英の音楽などが禁止されていましたが、「蛍の光」は日本の唱歌として定着していることを理由に禁止されなかったほどです。現在でも別れを表す曲として、卒業式で唄われたり、閉店や終電のメロディなどに使用されることが多いです。
滝廉太郎
滝廉太郎(瀧廉太郎、1879~1903)は、明治時代に活躍した日本を代表する西洋音楽の音楽家です。わずか23歳で病没するまでの間に、有名な「荒城の月」をはじめ、数々の幼稚園唱歌などを遺しました。死因が当時は治療が難しいとされていた伝染病の結核であることから、多くの作品が死後に焼却処分されてしまい、残念なことに現存するものは34曲しかないそうです。
なお、ニュースキャスターとしても活躍したジャーナリストの筑紫哲也さん(1935~2008)は、母方の祖母が滝廉太郎の妹という血縁関係にありました。その縁から、大分県竹田市にある瀧廉太郎記念館の名誉館長を務めていたことがあります。
世界の音楽
世界の音楽に関する雑学です。
2024/10/09掲載
「星条旗」と「星条旗よ永遠なれ」
アメリカ合衆国の国歌として知られる「星条旗」(The Star-Spangled Banner)は、詩人で弁護士でもあったフランシス・スコット・キー(1779~1843)が1814年に書いた詩が元になっていて、ジョン・スタフォード・スミス(1750~1836)が1780年頃に作曲し、当時人気のあった曲「天国のアナクレオンへ(To Anacreon in Heaven)」に合わせてアレンジされました。
このように、もともと国歌として作られた曲ではなかったのですが、この曲は南北戦争中に人気を博し、1890年頃までに軍隊の儀式で使用されるようになります。複数の候補の中から、正式に国歌として採用されたのは、1931年のことでした。
この曲と似たタイトルの「星条旗よ永遠なれ」(Stars and Stripes Forever)は、1896年にジョン・フィリップ・スーザ(1854~1932)によって作曲された行進曲であり、全く別の曲です。日本では運動会などでよく使用されているので、この曲名を知らなくても、どこかで聴いたことがある方は多いのではないでしょうか。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770~1827)は、現在のドイツ、当時は神聖ローマ帝国ケルン大司教領にあったボンで生まれた作曲家です。特に日本では「楽聖」とも呼ばれ、彼の命日である3月26日は「楽聖忌」とされています。
その原因には諸説あるものの、難聴を患っており、40歳の頃にはほぼ聞こえない状態だったとされていますが、数々の名曲を遺しています。日本でもよく演奏される代表的な作品に「交響曲第5番(運命)」や「交響曲第9番(合唱付き)」などがあり、ピアノ曲「エリーゼのために」は、ピアノ初級者向けの練習曲としてもよく使用されているほか、ザ・ヴィーナスが1981年にリリースした「キッスは目にして!」の原曲としても知られています。
漫画家の手塚治虫さん(1928~1989)はベートーヴェンの曲を愛聴していて、「ジャングル大帝」の最終回は、ピアノソナタ第8番 ハ短調 作品13番「悲愴大ソナタ」のレコードが流れる中、描かれたともいいます。遺作のひとつとなった「ルードウィヒ・B」では、ベートーヴェンの半生が描かれていますが、フィクションも多く含まれる点には注意が必要です。
リヒャルト・ワーグナー
リヒャルト・ワーグナー(1813~1883)は、現在のドイツ、当時はザクセン王国にあったライプツィヒで生まれた作曲家です。楽劇の創始者としても知られ、それまでとは異なる独特のオペラ作品を生み出しました。大半の自作歌劇では台本も自ら執筆しています。
楽劇では舞台祝典劇「ニーベルングの指環」が代表作とされていて、その他にも「交響曲 ハ長調」、合唱曲「使徒の愛餐」など多数の作品があり、ベートーヴェンの「交響曲第9番」合唱の編曲なども手掛けています。
ワーグナーの音楽に心酔した人々を、特にワグネリアンと呼び、バイエルン国王ルートヴィヒ2世や、ドイツの思想家フリードリヒ・ニーチェ、フランスの詩人シャルル・ボードレール、ドイツの小説家トーマス・マンなどと並び、アドルフ・ヒトラーも挙げられます。ただし、ワーグナーの死後にヒトラーが生まれており、生前に接点はありません。
音楽知識
音楽知識に関する雑学です。
2024/10/09掲載
絶対音感
「絶対音感」とは、ある音を単独に聴いたときに、その音の高さを、他の音と比較することなく、正確かつ明確に認識できる能力のことを指します。他の音との比較により音の連なりを捉える「相対音感」は、ほとんどすべての人が持っているのに対して、音の高低を直接的に認識できる「絶対音感」の持ち主は、人口の0.2~0.5%程度しかいないと言われています。
演奏記号
楽譜には様々な演奏記号が書かれています。
演奏記号のうち強弱記号は、音の強弱を表したものです。「p」は「ピアノ」と読み「弱く」の意味を表し、「f」は「フォルテ」と読み「強く」の意味を表します。
「pp」と2個続けると「ピアニッシモ」と読み「非常に弱く」の意味を表し、「ff」と2個続けると「フォルティッシモ」と読み「非常に強く」の意味を表します。
また速度記号は、拍の時間的な長さ、すなわちテンポを表すものです。代表的なものを挙げると「Adagio」は「アダージョ」と読み「ゆるやかに」の意味を表し、「Moderato」は「モデラート」は「中くらいの速さで」の意味を表し、「Allegro」は「アレグロ」と読み「快速に」の意味を表します。「a tempo」は「ア テンポ」と読み「元の速さで」の意味を表します。
音階
音階においては、それぞれの音に各機能を表す名称がつけられています。
たとえば「ド」を主音とした自然長音階においては、次のように名称がつけられています。
- ド:主音
- レ:上主音
- ミ:中音(上中音)
- ファ:下属音
- ソ:属音
- ラ:下中音
- シ:導音
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